音楽をやっていると、
「黒人のリズム感は凄い」
という話を耳にすることがあります。
確かに私自身もブラックミュージックは大好きです。
特に「リズムの気持ちよさ」という点では、
学ぶべきものが沢山あります。
しかし一つ言っておきたいのは、
「黒人=最高のリズム」ではありません。
「黒人ドラマーだから」という理由で、
その演奏を好きになるわけではありません。
むしろ苦手な黒人ドラマーもかなりいます(笑)。
それでは何が苦手なのか?
それは意外にも「タイトすぎる演奏」です。
タイトなのになぜか気持ちよ良くない。
最近の歌モノでは特に、
クリックに合わせた演奏が求められることがあります。
もちろん悪いことではありません。
正確なリズムは大切ですし、
現代のレコーディングでは非常に重要な技術です。
ところがクリックに合わせることを優先すると、
リズムから「揺れ」がなくなることがあります。
音符は完璧でタイミングも完璧。
なのになぜか身体が動かない。
僕が苦手なのはまさにそういう演奏です。
「正確」と「グルーヴィー」は必ずしも同じではない。
ここは非常に重要だと思っています。
グルーヴには「揺れ」がある。
私が好きな演奏にはわずかな揺れがあります。
前に行ったり少し後ろに行ったり…。
音符そのものの楽譜上では同じでも、
人間が演奏すると完全な機械にはなりません。
「ほんの少しのズレ」が、
音楽を生きたものにすることがあります。
もちろん何でも遅ければいい、
走ればいいという話ではありません。
大切なのは、「どこに置くと気持ち良いのか」、
を演奏者が分かっていること。
これが私にとってのグルーヴです。
「黒人のリズム」という言葉だけでは説明できない、
素晴らしいリズムの文化があります。
しかし単純に「黒人だからリズム感がいい」と、
説明してしまうと本質を見失う気がします。
同じ黒人ドラマーでも大好きな人もいれば、
あまり好きではない人もいる。
逆に日本人や白人のミュージシャンでも、
もの凄くグルーヴィーな演奏をする人は沢山います。
結局は人種ではなくその人がどんな音楽を聴き、
どんなリズムを身体に取り込みどう演奏しているのか。
そこが大事なのだと思います。
「正確に弾く」からその先へ、
ギターでも同じです。
初心者のうちはまずリズムを正確に弾くことが重要です。
クリックに合わせる。
テンポを守る。
コードチェンジを遅れないようにする。
これは絶対に必要です。
でも出来るようになったら次に考えて欲しい…。
「正確に弾けているか?」だけではなく、
「気持ちいいか?」ということです。
同じフレーズでも少し前に出すのか、
少し後ろに置くのか。
どこにアクセントを置くのか。
音をどれくらい伸ばすのか。
ほんのわずかな違いで演奏の印象は大きく変わります。
音楽は数字だけでは説明できません。
だから面白い。
長年いろいろな音楽を演奏してきて、
最近ますますそう感じています。
リズムは「合わせるもの」だけではなく、
「感じるもの」。
そして完璧に揃えることだけが最高の演奏ではない。
そんなことをレッスンで伝えていきたいと思っています。
——–おまけトーク——-
24時間テレビを少し見ました。
否定派が多いようですが、
私には酷い番組には思えませんでした。
特にウッチャンの実力には舌を巻きました。
ちゃんと熱量が伝わってきました。
やっぱり否定派の人達って、
何も考えていないのでしょうね。
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